2016年10月16日(日)
第95回全国高等学校サッカー選手権大会の話 その3
10月16日(日)都立東久留米総合高校グラウンドにて選手権東京大会Aブロックベスト4進出チーム決定戦が行われました。
僕の母校都立東久留米総合高校(前都立久留米高校)は、日本大学第三高等学校との対戦に2対0で勝利し、「西が丘への切符」を手に入れました。
試合内容については近々更新しますが、ただ結果だけ書いて終了というのも何なので、ひとつだけ書きたいと思います。
今季、僕は1試合も観ることが出来ていないので、実際の彼らの力については分かりませんが、試合内容は良くなかったです。対する日大は「良かった」という部類に入るんじゃないかな、と思います。
東久留米の選手たちにとっては、僕は知らない先輩だと思うけれど、僕にとっては愛する母校の可愛い後輩たちです。心から応援を続けている、世界の中でも本当に大切なチームだと胸を張って言えます。
さて、きつい文章を書きます。それは、今日1試合だけしか観てないけれど、僕が今試合で一番感じたことは、戦術や技術云々ではない、「真剣勝負というものの中で、勝利というものを手に入れる為の貪欲さが全然無いな」と思いました。「勝負の厳しさを分かっていないなぁ」と。これは齋藤監督が試合後のミーティングでも仰っていたけれど、まさにその通りだと同感しました。
勝つために大切な事って何なんだろう? よく、「声が出ていない」とか、「気持ちが伝わってこない」なんてことを言う人がいるけれど、ただ声を出せば良いってものでもない。「頑張ろうぜ!!」とか「声出していこうぜ!!」とか、そういう感じの声。それももちろん大切なんだけど。きっかけになるしね。
大切なことのひとつを書きたいと思います。それは、「各自が情報収集した結果、どうすれば良い方向に向かっていくことが出来るのか」を伝達し合って修正し続け、結果を手に入れる事です。
ハーフタイムではなく、試合中、ピッチ上で「あそこのスペースが空くからこう突破しよう」とか、「俺はあのディフェンスだったら自分だけでも抜けるから、こっちに寄ってこなくても大丈夫。ゴール前で待っていてくれ。センタリングあげるから」とか、話さなければならないことがたくさんあるのに話さない。それじゃあ戦況は変わりませんよね?
今回の試合、彼らがピッチ内でそういう努力をしている姿は、僕には見えてこなかったですね。ゴールキーパーの村松健太君からは少しだけ伝わってきましたが、彼はもっと出来ると思いますね。
選手権という大きな大会だから緊張するのは分かる。でも、その緊張をほぐし、本来の自分たちのパフォーマンスを出すために必要なものは、自分自身の弱い部分に打ち勝つ精神力の強さと経験値、そして仲間の支えだ。信頼出来る仲間と一生懸命トレーニングしてきた。苦楽を共にしてきた仲間と同じユニフォームを着て戦える時間は限られている。是非毎日を大切にして、もっと強くなっていってほしいと思います。
長くなってしまいました。話は戻って、ピッチ上で戦うことが出来るのは選手です。監督じゃない。サポーターの声は大きな力となり、背中を押してくれるけれど、刻々と変わる戦況を変えることを出来るのは、他ならぬピッチ上の選手たちのみです。
さて、次はどんなパフォーマンスを見せてくれるんだろう? 「西が丘」で、本当の彼らの力を観れたら嬉しいです。
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君たちの実力はこんなもんじゃないんだろう?
それではまたです。
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追伸 今日のトップ写真(右)は東久留米総合高校3年生10番キャプテンの坂本泰雅(さかもとたいが)選手です。良い顔してますね。戦いを続けてきた顔です。次の試合も楽しみにしています。応援します。
写真:笠井亨(かさいとおる)
記事:早川治(はやかわおさむ)