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 MinaMaestro 2020年10月21日(水)更新

・・・・・ マッチレポート

Fリーグ2020-2021 ディビジョン1
町田市立総合体育館(RemoteーMatch)
2020年9月19日(土)13:00キックオフ
ペスカドーラ町田 対 ボルクバレット北九州

・・・・・ 第1ピリオド(前半戦)



 ボルクバレット北九州は強い。Fリーグディビジョン1、初勝利を手に入れた北九州は全員がハードワーク出来るチームだ。ハイプレスが続き、ボールを奪えば、スピーディーな攻撃で果敢にゴールへと向かってくる。

 先制点は北九州に奪われてしまう。開始早々の1分24秒、清水誠也が反転から放った強烈な左足のシュートを小野寺優介が一度はセーブするが、こぼれ球にいち早く反応した花嶋悠が押し込み、町田ネットが揺れてしまう。【町田0-1北九州:1分24秒】


 
 早すぎる失点。しかし、町田の「するべきこと」は変わらない。スコアは動かなくても、結果を手に入れるタイミングは必ずやってくる。そう信じながら放映を見る町田サポーターたちにとって、今試合初歓喜のシーンは「北から来た挑戦者」が演出を手掛けた。



 ハンドの判定から得たリスタートの場面、ペナルティーエリア内からの試合再開がレフェリーから告げられる。その時、福田亮の目線は北九州ゴールと繋がっていた。

 中村充の右足からボールが離れ、左サイドの倉科亮佑へとボールが移動する。さて、ここで再度、福田にピントを合わせてみよう。彼は右に首を振っている。大きく一回。そして、小さく一回。

彼は前線の情報を仕入れているのだ。

 そして、ボールは福田のもとへと向かってくる。その時、ディフェンダーは縦への動きを誘導していた。それは亮にとって好都合な対応となる。理由は簡単だ。北九州のフィールドプレイヤーは皆、町田陣内にいる。言い方を変えれば、「北九州陣内には、ゴレイロを除き、ひとりもいない。彼の前方には『大きなスペースがある』」という事だ。



 福田は縦への突破を選ぶ。右サイドをドリブルで駆け上がり、自身のギアを上げていく。プレッシャーなど関係ない。「1」、「2」、「3」、「4」、そしてトップギアへ。

 相手ディフェンスをスピードで、そしてフィジカルコンタクトでも振り切った福田の右足から放たれたシュートがゴレイロの股の間をすり抜けていく。行き先はもちろん、「ゴール」だ。【町田1-1北九州:12分31秒】



 福田のFリーグ初ゴールにより、大きなきっかけとなる狼煙が上がる。そして今度は、毛利元亮と中村充が魅せる。


 
 北九州陣内、ゴールからの距離は約11メートル、相手ディフェンスに囲まれた毛利元亮が粘り強いキープから中村へとボールを落とす。



 中村の右足へと向かってくるボールのリズムが変わる。右足でテンポアップさせたボールは瞬時に充の左足へと移動。そして、コンパクトな振りから放たれたシュートが北九州ネットに突き刺さる。

「左右の足に大砲を持つ男」中村充らしい強烈なシュートがスコアボードに「2」の数字を点灯させた。【町田2-1北九州:17分04秒】 

 
 第一ピリオドの残り時間は1分を切っている。しかし、ここから「1点」というレベルではないスコアが動くのがフットサルの魅力であり、恐さだ。

 今度は北九州が魅せる。19分53秒、一度は甲斐稜人がインターセプトに成功するが、今度は田村研人が奪い返し、同サイド前方で待つ樋口岳志へとパス。樋口からのゴール前へのパス成功を阻止しようと懸命に戻った中村のクリアボールが、逆サイドに走りこんでいた横山巧の左足に当たり、町田ゴールへと吸い込まれて行く。【町田2-2北九州:19分53秒】



 残り時間7秒での失点。町田選手たちの表情とは対照的に、勢いを手に入れた北九州選手たちは意気揚々とピッチを後にした。



・・・・・

 第2ピリオド(後半戦)へと続きます。

写真 橋本健
文・構成 早川治
 
◆ペスカドーラ町田 開幕戦(2020年9月5日):Y.S.C.C.横浜戦はこちらから。
◆トルエーラ柏対広島エフ・ドゥ戦はこちらから。
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